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1. シロアリは家を狙っているのではありません!
シロアリには目がなく、集団全体でひとつのアメーバのようなもので四方八方へ触手を伸ばすようにうごめいているのです。そんな動きの中でたまたま先端のシロアリが、そこにエサとなる木材や自分たちにとって都合の良い環境であることを知ると、仲間にそれを伝えるのです。
しいていえば、必然の偶然とでも言うのでしょうね。 お住まいの構造、形状なんかも影響しますし、とにかく刺激を嫌いますから、まわりの環境(他の生き物、地質、立地、振動、生活スタイル)の影響も受けた結果ですね。
2. 浴室や玄関にシロアリが多いのは湿気のせい?
例えば、腐ってしまった木材でも食べるかというと、どうもそうではないようです。 確かに、シロアリの生息はどちらかというと、湿り気のある床下が多いように思います。でもさらに生息被害の集中箇所を検討してみると浴室、玄関に多いのです。 浴室は、ほぼどのご家庭でも必ず1日に1回暖められますよね。その暖かさが地面に伝わってシロアリを呼び寄せているようなのです。
床下の温度(暖かさ)や刺激を受けない(クモなどの天敵の存在、気密性がある、振動がないなど)という条件が、シロアリを誘っていると考えたほうがよさそうですね。 それと玄関に被害が多いのは、家の構造の影響でしょう。シロアリは目がない為に硬い物に接触すると必然的にそれに沿うように蟻道をのばしていきます。そして、玄関土間の下には空間ができていることが多く、ここにたどりついたシロアリは刺激を受けない快適な環境を見つけたことになります。 その上、その土間には玄関の柱などがあり、他の場所よりも木部が地面に近いという好条件がそろっているのです。
そうそう、関連してもうひとつ理由が思い当たります。
それは、シロアリは水を運ぶ能力があるということです。
つまり、どんなに乾燥している場所であっても、この能力のおかげで常に自分たちにとって快適な環境になるように適応していることがあります。床下が湿っていても、それがシロアリを呼ぶわけではないし、逆に換気扇などによって完全乾燥したからといって来ないというものでもないのです。
3. 羽アリがいるとシロアリもいる?
シロアリの羽アリは太陽の光や夜、照明の光に向かって飛んできます。ですから、玄関照明に群がったり、網戸に集まっていたりするのです。
さて、ここで何十匹(頭)もの羽アリを突然見ると不安になりますよね。 でも、この羽アリの生存率は非常に低くて、せいぜい 0.01%以下と言われています。
ですから、まずは慌てないことが大切です。 次にシロアリが住まいの中にいるかも知れないわけですから、どこにいるのか、どんな種類なのか、被害 があるのかなど、しっかりと検査することが重要ですね。
4. 近くの工事でうちにシロアリが逃げてくる?
これは、もともとはセールスマンの切り口(シロアリの生態についての誤解が元にあると思います)から広がったウワサだと思います。 「近くでシロアリ工事をやることになりましたので、あいさつ廻りをしています。ところで、シロアリが逃げてきてご迷惑をお掛けするかもしれません。
そこで、無料の床下点検をさせてもらっていますが、いかがですか?」 といった感じです。 (良心からの行為とは思います。思いますが、結果的にマズいんじゃないかなぁ)
確かに主に行なわれている散布方式(バリア工法)は、敷地内すべてのシロアリ駆除をするというものではありません。 地面の中にいるシロアリと住まいとの間に薬の幕(バリア)をはり、侵入させないという手法です。
このことからすると、「ひょっとすると、逃げてくるかもしれない」 と考えたくなるかも知れませんが、そんなことはありません。 例えば、ヤマトシロアリはひとつの集団は小さく、活動範囲も数十センチから数メートル で、しかも近くに木材(住まい)があってもそれに気がつくことはないのです。
(お客様には「完全駆除していないのに駆除をした」と言い、近隣の人には・・・。嫌な感じを受けるのは、私だけでしょうか)
5. 「薬」だけが駆除・抑制できる、というわけではありません。
目がなく、硬い物にそって進むことを考えれば、家の構造や形状などの工夫も、ある程度の効果が期待できるでしょうし、刺激を嫌うことからすれば、定期的な点検だけでも抑制を期待できそうです。もちろん、点検の内容、質によっては、さらに住まいを守る=予防になることは間違いないと思います。
また、シロアリにも天敵が存在することをご存知でしょうか?クモ、ムカデ、ヒキガエルなどです。過剰に床下に薬剤を散布することによって、知らず知らずの内にあなたの住まいをシロアリから守ってくれる彼らまで殺してしまうのは、ある意味デメリットですね。でも 「虫は気持ち悪い」 という点からすれば、必ずしもこれだけを強調するのもどうかと思いますが。
6. マンション・ILCでも被害に遭います。
マンション、ALCなど構造のほとんどに木材を使っていない建物はシロアリ被害にあわないと思っている方がいます。でも、シロアリは人のように考えることや好き嫌いというような、意志というものはないようなのです。
ですから、コンクリートであれ、金属であれ、目の前にある遮へい物を本能的にかじります。 ただ、かじりやすさというものは感じるようで、やわらかい物の方がよりかじりやすいみたいですね。
例えば、やわらかく、住まいに近づいた時、最初に遭遇しやすい断熱材が食べられるのは理屈にあいますね。 さて、無作為にかじった結果、やがてマンション(ALC)内部の木材(内装材)に到達した時には、当然食べられる(被害)ことになるわけです。
ちなみに、最近 「炭」 を加工したシロアリ対策商品がよくありますが、シロアリは炭を食べても死ぬことはありませんし、嫌うこともありませんので、参考にしてください。
7. 1〜2mmの小さな孔(穴)に木クズが。これはシロアリ?
おそらくキクイムシだと思われます。
シロアリと同じように建物や家具などを喰害する害虫です。
ご質問のように木部に小さな孔があり、木屑が出ていたらキクイムシの可能性が高いでしょう。 ちなみに、生態を簡単に説明しますと、木部の表面に卵を産みつけ、ふ化した幼虫は木材の内部に入り込みます。そして、3ヶ月から1年ほどで、羽化し成虫になるのです。
普通は5〜6月ころに成虫になりだすのです。
成虫となれば、すぐに交尾産卵するのですが、この数が50〜60個と多い為に大繁殖する可能性もあります。キクイムシやカミキリムシなど、木材の内部に入り込み喰害する害虫を駆除するのに臭化メチルという薬剤で家全体を薫煙するという方法を提案する業者さんがいますが、これには注意が必要です。 この臭化メチルは、たいへん毒性が高い化合物で、ほんのわずかに吸入しただけで中枢神経がおかされ、ひどい後遺症が残ります。
もちろん最悪の場合、命に係わります。
本来この臭化メチルは、人がいない状態の船とか倉庫で行なわれるものなのです。 こんな危険な工事をしなくても、ピレスロイド系殺虫剤による清拭(拭くこと)処理と、木材内部から這い出す効果も期待できる ULV(高濃度少量散布、噴霧) 処理で十分です。
ただ一度の駆除工事で終わらないことが多いのが難点でしょうか。