シロアリ業者の強引セールス
さて、あなたは、一般的なシロアリ駆除の方法についてご存知ですか? 具体的にどんな方法で行われるのか?調査・報告と提案、実際の駆除方法など、これらの手順や技術などについて、私の経験談を交えながらご紹介しましょう。
調査
これには大きく3つの項目があります。
その内容とは…
| 調査・3つの項目 | |
| 1. 居住者に対する調査 |
|
| 2. 環境に対する調査 |
|
| 3. シロアリの種類及び被害に関する調査 | 日本国内で加害の可能性のあるシロアリの種類
|
これらについて綿密に調査を行い、この結果を元に報告と提案がなされるのです。内容を見る限りでは、かなり細部にわたって建物や居住する人や周りの環境の状態の把握がなされるのです。
しかし実際はこれらの調査が確実になされているかどうか?私には疑わしく感じるのです。 例えば、東海市の閑静な住宅街に私の義理の妹夫婦が住んでいるのですが、大手企業ならば安心であろうと、某有名企業にシロアリの駆除を依頼した事があるのです。
当時、自分自身の勉強になればという思いから、私はそのときの状況を詳しく聞いてみたのです。 ところが、先ほどの調査項目の一覧を妹に見せても、そんな調査はされた覚えがない、それどころか床下換気扇などの売り込みをしつこくするばかりだった、とのことでした。
現実には、多くの場合「調査」と称してセールスを行っているのが大半を占めているのではないでしょうか?
調査はセールスであってはならないのです。
後に、なんらかの商材(調湿材、換気扇)を売り込む為の言い訳を探すためではないのです。
報告と提案
調査が終わると、通常はその場で報告と提案があります。その内容は、一階床面の見取図を元に、被害箇所があればその位置と被害程度などで、その時の調査員の知識、経験にもよりますが、生息が確認されればそのシロアリの種類などが報告されるのです。
ところが実際はこの報告と提案の際に、湿気があることを理由に床下換気扇や調湿材などの売り込みに回る事が多いのです。
「湿気はシロアリを誘引する」というありがちな説を利用した巧みなセールスなのですが、実は湿気がなければシロアリは来ないとは限らないのです。
また、湿気の有無を調査するにしても、目測や打音診断だけに頼り、水分率や結露などを水分計などを使って正確に確認するべきであり、「湿気があるような気がする」といった曖昧な判断による安易な提案には注意すべきでしょう。
駆除方法
駆除の方法については、大前提として、新築建築物と既存建築物、また、地域によって、処理対象や手法が違うことを覚えておいてください。
床下の地面及び木部それぞれに様々な処理方法があるのですが、ここではスペースの都合で、全てをお話することができません。
そこで、日本全国で最も一般的に行われている手法についてお話していきます。 大まかに言えば、全国の約80%の地域は、通常ヤマトシロアリとイエシロアリを対象にした駆除と予防処理に分けて考えるはずなのですが、多くの場合、駆除と予防に関してヤマトシロアリもイエシロアリも同じような処置がとられています。
しかし、イエシロアリもヤマトシロアリも同じ手法によって予防・駆除するのは現実的には不可能と私は認識しています。実際、ヤマトシロアリに対して効果のある薬剤も、イエシロアリの大集団には心もとないのです。
事実、予防処理をしていたにも関わらず、そのバリアを突破され、被害にあったという話は後を絶ちません。……にも関わらず、何故、同じ処理でOKとするのでしょう。
おそらく
イエシロアリとヤマトシロアリの区別が業者側でついていないか、もしついていたとしても、イエシロアリの場合は完全な予防が困難である上、ヤマトシロアリより駆除技術が高度であるため面倒でやりたがらないか、でしょう。
本来は、シロアリの生息状況に応じた薬剤の選択、使用量の加減、工法の選択、処理箇所等、対象の精選(細かく気を使って選ぶ)という経験豊かな技術者の判断と、そこにお住まいのご家族の考え方を尊重したシロアリ対策というものが必要なのです。
例えば、ヤマトシロアリしか生息していない地域において、ヤマトシロアリ対策としての最小限の薬剤散布を行うべきところをマニュアル式の薬剤大量散布をところかまわず行うことで、ご家族を無意味に薬害の危険に晒してしまうのです。
反対に、イエシロアリの場合ですが、確かにイエシロアリは駆除に手間がかかり技術も必要になってきます。しかし、それを利用してシロアリの恐ろしさだけを強調して様々な商品を売りつけ、しかも肝心の駆除は誰にでも出来る簡単なマニュアル式のもの…。
こういった商法が実際に存在しているのです。